MODE JAPAN Developer Blog

Here you'll learn all you need to know about developing with MODE.

CES2020でみた様々なセンサーたち

MODE ソリューション アーキテクトの村岡です。 MODEでお客様と協働するビジネス開発を担当しています。

2020年も年初から毎年恒例のCES(Consumer Electronics Show) が開催されました。2020年は1月7日から10日までの4日間開催され、世界中から多くの出展者、参加者がラスベガスに集結しました。ぼくも参加してきたのでレポートしたいと思います。といっても大手各企業の目玉展示はメディア各誌でたくさん書かれているので、ここはMODE的な視点からデータ収集に関係しそうなセンサー類やソリューションをいくつかご紹介したいと思います。

まずは、BOSCH Light Drive。話題のBOSCH製スマートグラスモジュールです。超小型で10g以下のモジュールをメガネに組み込むことで日常生活でも使えるスマートグラスを提供するとのこと。

BOSCH Light Drive

スマートグラスのプロトタイプの他にモジュールらしきものが展示されていました。MOEMSのスキャナのようですがグラスでの物体認識なんかに使うんでしょうか。すごく小さくてメガネのつるに実装できそうな形をしていますね。

MOEMS Scanner Module

プロトタイプの他に最終製品のコンセプトモデルも展示されていました。ここまでの実装ができるとほんとうに普通のメガネと区別がつかなくなりますね。こういう製品が市場に供給されるようになれば、ついに日常的にスマートフォンの代わりにスマートグラスを利用するシーンが出てくるなと思えてきます。日本ウェアラブルデバイスユーザー会を運営している立場からもこれはとてもエキサイティングです。

Product model

近くにBOSCHのエンジニアがいたのでこれをどのようなビジネスにするのか?と聞いたら、「各デバイスメーカーにモジュールを供給していく」というシンプルな答えでした。BOSCHとしてはあくまで部品メーカーとしてデバイスメーカーにモジュールを供給し、スマートグラス自体はデバイスメーカーが組み立てて販売することになりそうです。ここから各メーカーが他にどのようなセンサー、通信モジュールを組み合わせてくるのか?どんなOSを採用するのか?動向が日常用途向けスマートグラス開発の動向が注目されます。

アメリカの世界最大の農業機械メーカーJohn Deereのブースでは巨大なインテリジェントトラクターが展示されていました。まるで大型ダンプ並の大きさで、日本のトラクターの感覚ではないですね。

John Deereでは農業機械のIT化に積極的に行っており、農業の自動化や作業者の負担軽減に取り組んでいるそうです。農業機械が農場をセンシングし、データに基づいてマッピングされた農場に対して適切な肥料、農薬散布を行うソリューションなどが展示されていました。

トラクターに取り付けられた噴霧器にはセンサー(中央部)が搭載され、各噴霧口が回転するようになっていました。センサーで地面の様子を認識し、作物や雑草を識別して防除を行うことができるようになるとのこと。エンジニアの英語が速すぎてセンシング技術についてはうまく聞き取れなかったんですが、気圧センサー等を組み合わせているらしい。

地面の様子を把握しながら雑草や作物にピンポイントで農薬を散布できるようになると、農薬量を大きく削減できたり、土壌汚染を軽減できたりします。特にアメリカのように農地が広大な地域ではそのメリットはかなり大きくなるでしょう。

nrealのブースではARグラスnreal lightの体験ブースが設置されていて、行列ができていました。nreal lightはKDDIがパートナーシップを締結したことで日本国内でも話題になったデバイスです。

nreal light

昨年はプロトタイプが体験できましたが今年は市販品であるnreal lightが体験できるとのことで、違いを確かめるために並んで体験してみました。画面の表示クオリティはプロトタイプと大差ない感じでしたが、レンズのスモークがプロトタイプより濃くなったせいか、表示の明るさが全体的に上がったような感覚がします。デバイスの発熱も抑えられている気がしました。

カラーバリエーションも豊富でカジュアルユースを意識している感じです。なんとなくnrealはMicrosoft HoloLensなどと違ってコンシューマへの普及を狙っている感じがします。スマートグラスはVR/ARのUIを提供する端末である他、カメラ他いろいろなセンサーが搭載されているのでユーザーの体験情報を収集するセンサーデバイスであるとも言えます。その観点でどのようなグラスが普及するのか興味深いところです。

J-Startupのブースには日本のスタートアップ企業が集まっており、ユニークな展示がたくさんありました。日本にいてもこんなに多様なスタートアップの展示が見れる機会はなかなかないと思います。

f:id:bathtimefish:20200109102552j:plain

こちらはOptech Innovation社。大学発ベンチャーで「ものの柔らかさ」を測るデバイスを開発しているそうです。液体や非常に柔らかい素材、薄いものなどを非破壊で測ることができるとのこと。

f:id:bathtimefish:20200109104546j:plain

奈良先端科学技術大学院大学のブースでは植物の葉に貼り付けて葉の微細な状態を観察できるデバイスが展示されていました。気孔や葉脈などの状態を観察することで植物の生育状況の観測に結びつけたいようです。

f:id:bathtimefish:20200109120944j:plain

Sands EXPOのPanasonic社ブースではENY feedbackが展示されていました。ENY feedbackはユーザーの満足度等を計測するためのIoTボタンを利用したマーケティング向けサービス。施設での顧客満足度をIoTボタンで収集することでイベントや設備のユーザー満足度などを分析することができます。バッテリーレスIoTボタンで電源のない場所でもかんたんに設置でき、長期間メンテナンスフリーで運用できるのが大きな特徴です。

f:id:bathtimefish:20200109130608j:plain

ENY feedbackはMODEも開発パートナーとして協力させていただいており、MODE Platformをデータ収集プラットフォームとして活用いただいています。

最後にほぼネタですが、ぼくがCES2020の中で最もやべー!と思ったセンシングデバイスをご紹介します。

それがこちら!

f:id:bathtimefish:20200109101616j:plain

芋ですw じゃがいもと会話できるデバイスだそうでなんとindiegogoで出資を募っています。じゃがいも(生体)から発生する微弱な電流をスマホに送信することで電流のパターンから「じゃがいもの気持ち」を分析。Siriなどでじゃがいもと会話できるようになるとのこと。「爆発的に普及するからもう来年には中国製のコピーがいっぱい出回るようになるだろう!」と強気(ネタ?)なプレゼンをやって注目を集めていました。

Sands EXPOの最も奥のそれほど往来のない場所にブースを構えていたにも関わらず、このブースだけが異様に人を集めており、存在感がありました。来場していた知人からも芋ブースの話を聞く事が多く、注目度は高かったようです。近年のCESではあまり見ない系の明後日の方向に振った展示だったのでとても印象に残りました。

いかがでしたでしょうか?CESのレポートにしてはいささかマニアックな視点のレポートだったかもしれません。近年大企業のMaaSやIoT、AIなどの動向が注目される中、CESでは世界の中小企業やスタートアップの動向、新しい挑戦的な技術の展示も多数見ることができます。我々としてはそれら新しい技術の動向も積極的にキャッチアップし、新しいデータ収集・活用を提供していきたいと考えています。

IoT、AIなどを活用してデータドリブン・ビジネスをお考えの方、ぜひお問い合わせください!