MODE JAPAN Blog

IoTを活用したデジタルトランスフォーメーションのための情報、開発の現場から技術的な情報や取り組みについてお届けします。

IoTシステム開発担当エンジニア聞きました 「MODE IoTプラットフォームの時系列データベースの新バージョン、どこが変わったの?」

MODEでは、2021年8月11日に「MODE IoTプラットフォームの時系列データベースに新バージョン〜 アラート機能の開発コストを大幅に削減 〜」というプレスリリースを発表しました。

そこで今日は、MODE IoTプラットフォームの開発者である島川とMODEセンサークラウドの開発者である松下に、新しくなったMODE IoTプラットフォームの時系列データベースのアラート機能について聞いてみました。

f:id:etoamode:20210810141835j:plain
島川(左)と松下(右)

IoTシステムの時系列データベースとは?

そもそも時系列データベースとは何でしょうか?

島川
時系列データベースとは、横軸に時間、縦軸に値のグラフで表すことができるデータのことです。たとえばMODE センサークラウドにこういうグラフが出ていますね。このグラフを表示するのに適したデータベースを時系列データベースっていいます。英語ではTSDB(Time Series Databaseの略)とも呼びます。

f:id:etoamode:20210810140218p:plain
MODE センサークラウドの画面イメージ

センサークラウドと時系列データベースの違いが何かっていうと、お客さんが見ているのはセンサークラウドですよね。でもセンサークラウドはこれ単独で機能をお客さんに提供しているわけではなくて、後ろにMODEの本体、MODE IoTプラットフォームがあって、ここの中の一部に、時系列データベースがあるんですね。

f:id:etoamode:20210810140249j:plain
MODE の各ソリューションとIoTプラットフォームの関係性イメージ図

新しくなったMODE IoTプラットフォームの時系列データベースで追加された機能

今回、MODE IoTプラットフォームから直接、アラート機能を送れるようになったということなのですが、何がどのように変わったんですか?

島川
以前はIoTの業務アプリケーションであるセンサークラウド側に、監視機能など多くの機能を持たせてたんですね。ですが、アラート機能ってほとんどのIoTアプリケーションで必要な機能なので、新バージョンでは時系列データベースに多くの機能を持たせたので、いちいち開発することなく、様々な機能を使えるようになりました。 新バージョンでは、時系列データベースからセンサークラウドへお知らせが行って、センサークラウドからユーザーへ通知のメールが行くという流れになっています。

今回の開発の背景という部分になりますが、もともとMODEは時系列データベースをMODE IoTプラットフォームの機能として提供していました。その上に業務で必要となる機能を毎回作っていったのですが、長年の経験からこれは共通機能としてプラットフォームに取り込んでしまったほうがいいということで、それを中核となるMODE IoTプラットフォームの時系列データベースに追加したよ、ということです。

松下
MODEの共通機能になったから、他のシステムとも連携しやすくなったんです。

島川
これができるようになって何が嬉しいかっていうと、以前はセンサークラウドからメールでアラートを受けていたんです。しかし新バージョンでは時系列データベースからアラートを送るようになったので、メール以外にアプリケーションの画面でのアラート表示や、クラウド連携を使ってslackやLINEなどのコミュニケーションツールのような様々な形でお知らせを受けられるようになったんです。

f:id:etoamode:20210810140343j:plain
新旧バージョンにおけるアラート機能の違いイメージ図

ちなみに、MODEセンサークラウド上ではこのように表示されるようになりました。

f:id:etoamode:20210810140359p:plain
MODEセンサークラウドにおけるアラート機能実装イメージ図

さらにセンサークラウドなど各ソリューションを使わず、MODE IoTプラットフォームと自社システムを直接繋いで使うお客様もいるのですが、そうしたお客様は、これまで通知機能を別途お客様自身で開発して実装する必要があったんです。それが、新バージョンでは不要になる点は、開発期間・コストとも少なくでき、お客様のメリットは大きいと思いますね。

他に変わった点はありますか?

島川
監視条件を細かく設定できるようになりました。 例えば、単純なアラートシステムだと、気温30度に閾値を設定した場合、何かの間違いで瞬間的に30度を超えちゃったら即刻アラートが飛んでたんですよ。だけど新バージョンの監視だと、例えば1分間に渡ってずっと30度を「超え続けたら」アラートを飛ばしましょうという風にできるようになったんです。

松下
これはシステム開発の問題なんですけど、アラート機能って単純に作ると無駄にいっぱいメールが飛んできちゃうような使い勝手の悪いシステムってよくあって問題なんですね。でもMODEのソリューションを使ってもらえば、そういう鬱陶しくて面倒くさいアラートシステムにはなりません。

既存システムから引き継がれている監視機能について

MODE IoTプラットフォームの既存機能その1:値監視機能について

値監視機能とはどういった機能でしょうか?

島川
例えば冷蔵庫があったとして、冷蔵庫内の温度が10度になったら困るじゃないですか。かといって、温度計やグラフをずっと見張ってる人はいない。万が一10度を超えてしまった時には教えて欲しいんですよね。

そこで「この値を超えたら教えて欲しいよ」っていう設定ができるようにしたのが値監視機能です。

MODE IoTプラットフォームの既存機能その2:接続監視機能について

もう1つの接続監視機能とはどういった機能でしょうか?

島川
何かのはずみで冷蔵庫のセンサーのバッテリーが切れちゃって、データが取れませんでしたとなったら問題ですよね、そういうのを回避するための仕組みが「接続監視機能」です。ある一定の期間データが来ていなかったら、お知らせしてくださいね、という機能。

松下
あるお客様の事例ですが、使用している製品をネズミが来るような場所に設置することがあるんですって。ネズミがケーブルをガリガリかじってしまって、製品が止まってしまうことがあるらしいんですね。それを直さないといけないから、止まっていることに気づきたいそうなんです。そういう時に使える機能です。

開発者だけが知るシステム開発裏話

開発で苦労したことはありましたか?

島川
それぞれのソリューションは、その使い方においてどうするか、っていう結構決め打ちな部分があるんですよね。どういう風に時系列データベースを監視するかって。 それがIoTプラットフォームになると、汎用的に使えるようにする必要があるので、どんなアプリケーションでも使えるように開発するというのは苦労した部分だと思います。

松下
僕の担当分野はセンサークラウドで、島川さんの担当はMODE IoTプラットフォームの方なんですよ。2つのシステムで担当者が違っている一方で、双方のシステム連携を取らないといけない。そこを島川さんが上手く進めてくれました。

島川
センサークラウドも時系列DBの開発も今回は僕が両方やったというのもありますが、初めはセンサークラウドの仕様には詳しくなかったので、結構色々教えてもらいながら進めました。それと仕様部分についての調整は、みんなにフィードバックをもらって進めました。

今回の開発は次にどのように繋げていきたいですか?

島川
僕の担当はこれまでもMODE IoTプラットフォームの開発が中心でしたが、この機能の開発から時系列データベースに関わり始めました。そういう意味では、時系列データベースの作りとかをちゃんと理解するというところから始めなければいけなかったのは、少し苦労しましたね。 時系列データベースだけを切り取って見たときに、やっぱりMODEの時系列データベースはIoTに特化している分、IoTの文脈では使いやすいと思っているんですけど、足りてない機能もまだまだ多いので、それをもっと良くしていきたいですね。

ありがとうございました!